公開日 2026/07/27 更新日 2026/07/27
企業法務系の法律事務所が「システムに頼りたい」と感じる理由とは
株式会社レアラのマーケティング・シニアマネージャーです。レアラのセールス・シニアマネージャーにインタビューした「法律事務所がシステム導入を成功させるためにおさえておきたいこと」を7回シリーズで紹介しています。第2回である前回は「一般民事系法律事務所がシステムを導入するきっかけ」について紹介しました。今回は「企業法務系法律事務所がシステムを導入するきっかけ」について紹介します。
- 第1回 「DXだから」でシステムを導入した法律事務所が失敗するただ一つの理由
- 第2回 一般民事系の法律事務所がシステム導入を検討し始める“共通点”とは
- 第3回 企業法務系の法律事務所が「システムに頼りたい」と感じる理由とは ←今回はここ
- 第4回 大規模法律事務所がシステムに求めるものはなぜ違うのか
- 第5回 法律事務所がシステム導入前に整理しておきたい5つのこと
- 第6回 システム導入がうまくいく法律事務所に共通する3つのこと
- 第7回 システム導入がうまくいく法律事務所は、導入前に何をしているのか
業務分野によってシステムを導入する主なきっかけが異なることがあります。前回、一般民事系法律事務所のシステムを導入するきっかけであった、「点在する情報を一元化したい」「フォーマットを統一したい」は企業法務系法律事務所においても、システムを導入するきっかけになるでしょう。一方で、企業法務系法律事務所だからこその「きっかけ」「理由」もあります。今回は、企業法務系法律事務所が「システムに頼りたい」と思うきっかけについて紹介します。
- 企業法務系法律事務所の弁護士がシステムを導入するきっかけ
- 企業法務系法律事務所の事務局がシステムを導入するきっかけ
企業法務系の法律事務所がシステムを導入するきっかけ
企業法務系の法律事務所にとって、売上と密接な関係があるのが、顧問契約に基づくタイムチャージといえるでしょう。このタイムチャージの登録・修正、集計、請求書発行において課題を感じたことが、企業法務系の法律事務所に最も多いシステム導入のきっかけといえます。
企業法務系法律事務所においてシステム導入のきっかけは「タイムチャージ」ではあっても、タイムチャージに対して具体的に感じている課題は以下のような立場によって異なります。
・弁護士
・請求書を発行する事務・経理(事務局)
ここではそれぞれの課題がどんなもので、なぜ「システムに頼りたい」と感じてしまうのかについて説明します。
弁護士が「システムに頼りたい」と感じるタイムチャージの課題
対応時間で弁護士費用を決めることが一般的な顧問契約では、弁護士は各顧客にどれだけの時間を使ったのか正確に記録する必要があります。そのため、弁護士は常に時間を記録しておかなくてはなりません。そこで以下のような課題が発生します。
- 時間の登録が手間(対応負荷)
- 求められる多様な登録方法
一つ一つ、説明していきます。
時間の登録が手間(対応負荷)
顧問契約をしている企業は1社だけということはほとんどなく、1人の弁護士で複数企業と顧問契約を結んでいる場合のほうが一般的でしょう。そして、業務も1企業ずつ対応するというより、並行して進めている場合が多いのではないでしょうか。例えば、A企業の業務を遂行中にB企業関連の電話が入り対応、その後、C社からのメールに返信して、A企業の業務に戻るなど、たとえ1時間であっても複数企業の業務に携わることは稀なことではありません。
このような状況の中で、この1時間のうちA社に〇分、B社に△分、C社に◇分と、都度記録していくのは、簡単なことではありません。業務が立て込んでいるので、後でまとめてやろうとしたら入力を忘れた、またはどの企業に対してどれくらいの時間を使ったかがわからなくなったなど、タイムチャージの登録で困った経験を語れる企業法務系の弁護士は多いのではないでしょうか。しかし、タイムチャージの登録がちゃんとされていないと顧問料の請求はできません。
そこで、タイムチャージを簡単に登録できるなら「システムに頼りたい」となり、システム導入を検討するきっかけとなるのです。
求められる多様な登録方法
タイムチャージの登録方法に対しては人により求めるものが異なります。例えば、タイムチャージは一定期間ごとにまとめて各案件に登録していきたい、スケジュールと連動してタイムチャージの登録ができればいい、急な対応に合わせてリアルタイムで登録したいなど様々です。
タイムチャージの登録がシステムの導入のきっかけとなり、タイムチャージの登録・修正が楽になることを思い描いて、登録方法の詳細をしっかり確認せずにシステムを導入してしまう。これには注意が必要です。なぜなら、どのシステムでもタイムチャージの多様な登録方法が提供されているわけではないからです。そこを確認せずに、システムを導入してしまうと、望んでいたような登録の負荷軽減につながらない可能性があります。そして、自分に合った登録ができるシステムを改めて探すという、システム導入の新たな「きっかけ」を作ることにもなるかもしれません。
請求書を発行する事務局が「システムに頼りたい」と感じるタイムチャージの課題

弁護士が登録したタイムチャージをもとに請求書を発行する役割を担う事務・経理などの義務局。タイムチャージの登録とは異なる点で、システム導入を検討する課題を抱えています。主な2つの課題について説明します。
- 矛盾がないかの確認
- 各顧問契約の内容
詳しく説明していきます。
矛盾がないかの確認
弁護士が登録したタイムチャージをまとめて、請求書を発行するのが事務局の仕事です。一般民事系法律事務所におけるシステム導入のきっかけで説明したように、タイムチャージの登録に使っているフォーマットが弁護士ごとに異なっていたら、各フォーマットに慣れないと請求書発行には時間がかかることは想像に難くないでしょう。1企業に対して一人の弁護士が対応している場合は、それでもまだ対応が楽なほうといってもいいかもしれません。
事務局の業務を増幅させるのが、1企業に対して複数の弁護士が対応している場合です。例えばA企業の案件にB先生、C先生、D先生の3人が対応していたとしましょう。A企業の案件に関する打ち合わせに対して、B先生は40分、C先生は50分、D先生は60分と記載していたらどうでしょうか。同じ打ち合わせに出ているのであれば、タイムチャージに登録されている時間は同じになるはずです。このような矛盾が生じた際は、各先生に確認を取り、正確な打ち合わせ時間を知る必要があります。一つの矛盾が解決できたら、次の矛盾が見つかることもあり、複雑な作業に事務局の負担は大きいといえるでしょう。このような複雑な作業を経て請求所が発行されるので、法律事務所によっては当月分請求書を発行できるのが翌月の半ばになってしまうというところもあるのです。
各顧問契約の内容
矛盾の確認だけでも負荷が高いうえに、顧問契約の内容もさらに負担を高めています。顧問契約にはタイムチャージのレートが定められています。~〇時間まで無料。〇時間を超えた分は請求可能。ただし、△時間を超えた分はレートが変わるなど、顧問契約によって、時間やレートが異なります。請求時には、各顧問契約の内容と照らし合わせて、請求金額を決めなくてはなりません。これも負担が大きい作業といえるでしょう。そして、請求書の発行までタイムチャージの現状がわからなければ、請求額が思っていたより増えてしまった場合、事前にお客様に伝えることが難しく、また請求額の内訳を要求された際にも確認作業がきちんとできていないと説明が難しくなるでしょう。
タイムチャージは企業法務系の法律事務所の売上に影響する重要なものです。だからこそ、簡単でしかも正確にタイムチャージが登録でき、請求書発行までの負担を軽減できるシステムを導入検討するきっかけとなるのです。登録時間に矛盾があればシステムで検知が可能になり、システムに各顧問契約の内容を登録しておけば、該当案件に対するレートを加味して請求金額を算定してくれる、このような機能があるシステムを導入すれば、タイムチャージ登録漏れによる売上損失を回避できるようになるでしょう。
タイムチャージの登録から請求書発行まで、一連の流れをスムーズことが課題解決につながる
各弁護士が自分に適した方法を選択できるタイムチャージ登録の機能、そして事務局が負荷なく請求書発行ができる登録したタイムチャージや顧問契約との連携ができる機能を持ったシステムを導入することで、「システムに頼りたい」を実現しましょう。タイムチャージの登録から請求書発行までの流れをスムーズに進めることができるようになるでしょう。
次回は大規模事務所がシステム導入を検討するきっかけについて紹介します。
LEALA(レアラ)はタイムチャージの登録漏れによる売上損失を回避するだけではなく、請求時間の修正作業を効率化し事務所全体の生産性向上に貢献する案件管理システムです。特にタイムチャージについてはカレンダーからの自動登録、ストップウォッチによる稼働時間を測定など、複数の登録方法を用意しているため、好みの登録方法を見つけることが可能です。もちろん、登録時間に矛盾があればシステムで検知可能です。さらにLEALA固有の「レポート機能」と組み合わせることで、「顧問先ごとの今月のタイムチャージ時間」などを表形式でトップ画面で確認できるので、顧客とのコミュニケーションにもご利用いただけます。
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鈴木陽子
株式会社レアラ マーケティング シニアマネージャー
多業界において長年BtoB・BtoCマーケティングに従事
金 大翔
株式会社レアラ セールス シニアマネージャー
複数社で営業・事業開発に従事後、コンサルティング業務を経てレアラに参画

