公開日 2026/04/20 更新日 2026/04/17
弁護士の営業方法は?課題点や顧客獲得するためのポイントも解説
この記事では、弁護士の営業方法について解説します。
弁護士が顧客を獲得する際には、さまざまな方法で営業活動を実施するケースがあります。その際に知っておきたい課題点やポイントがあるため、あらかじめ対策しておくことが大切です。
以下では、弁護士の営業における課題点や顧客獲得のためのポイントを解説します。新規顧客獲得を目指す弁護士の方は、ぜひご参考ください。
- 弁護士に営業活動が必要な理由
- 弁護士の主な営業方法
- 弁護士の営業活動における課題点
- 弁護士が営業で顧客獲得するためのポイント
弁護士に営業活動が必要な理由
職業柄、「弁護士の営業活動はするべきではない」と考えている人も少なくありません。
しかしながら、日弁連の調査によると、自身の10年前と比較して「他の弁護士との間で顧客獲得の競争が厳しくなったか」という質問への回答は、以下の通りになりました。
【他の弁護士との間で顧客獲得の競争が厳しくなったか】

※出典:近年の弁護士の活動実態について(p.29 資料特1-9-3「④他の弁護士との間で顧客獲得の競争が厳しくなった」)丨日本弁護士連合会
上記の表より、多くの弁護士が10年前と比較して、他の弁護士との競争が厳しくなっていると感じていることが分かります。特に40〜59期では、「非常にそう思う」・「どちらかといえばそう思う」と回答した方が半数を超えています。
このような回答の理由として、弁護士数が増加していることが挙げられるでしょう。弁護士の人数についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参照ください。
弁護士の人数が増加している現状では、他の弁護士や法律事務所との差別化を図り顧客を獲得するために、営業活動が必須だといえます。
この記事では、弁護士の人数の推移について解説します。
弁護士の数は年々増加しており、特に近年はその増加率が高い傾向にあります。弁護士事務所を運営する方や弁護士として活動する方にとっては、どの地域でどのような弁護士が増加しているのか把握して[…]
弁護士の主な営業方法
ここでは、弁護士が営業をするうえで活用できるアプローチ方法を解説します。
- セミナーや講習会を開催する
- 隣接士業と連携する
- 案件に応じた販路開拓を意識する
- 地域コミュニティに参加する
- 無料相談を実施する
上記5点を順番に見ていきましょう。
また、顧客獲得には営業活動と集客を同時に実施することが効果的です。以下の記事でWebやWeb以外での集客方法について詳しく解説しているので、こちらも併せてご覧ください。
この記事では、弁護士の集客方法について解説します。
弁護士数が増加を続けるなかで、他の弁護士事務所との差別化を図るためにも、Webなどを活用した集客を実施することがポイントです。どのような集客方法があるのかを把握しておけば、より効率的に新[…]
セミナーや講習会を開催する
セミナーや講習会を開催し、自社サイトやSNS、DMなどで告知を行えば、潜在顧客への認知を広めて利用に繋げられます。
自身の専門分野に関するセミナーを開けば、専門性のアピールにもなるでしょう。話題になっている法律問題をテーマにすれば、多くの来場を見込める可能性も高まります。
また、講演後に無料相談会の時間を設ければ個別の相談にも対応でき、本格的な依頼に繋がる可能性が高まります。
隣接士業と連携する
税理士や司法書士などの隣接士業と連携することで、新規顧客獲得に繋がるケースがあります。
例えば、不動産の民事トラブルを抱えている方を税理士から紹介してもらったり、相続で問題を抱えている方を司法書士から紹介してもらったりします。このように、隣接士業からの紹介で依頼に繋がるケースはさまざまです。
それぞれの専門分野を活かして共同セミナーを開催すれば、相乗効果も期待できるでしょう。
案件に応じた販路開拓を意識する
弁護士が担当する案件は多岐に渡るため、案件ごとに販路を開拓することが大切です。取扱分野に特化したホームページの作成やポータルサイトを通じて専門性の高さをアピールすることで、相談数増加に繋がるでしょう。
また、案件と関連した他業種との繋がりを持つことも効果的な方法の1つです。たとえば、相続に関する案件を増やしたい場合は保険代理店と、交通事故の案件を増やしたいときは接骨院などと関わりを持っておくと、紹介してもらいやすくなります。
地域コミュニティに参加する
地域のコミュニティに顔を出して地域の人々との関係を築くことも、アプローチ方法の1つです。
企業法務に特化したいと考える弁護士であれば、商工会議所や地域の経営者を対象としたイベントに参加することで、地元企業の経営者との人脈づくりができるでしょう。また、一般民事や相続に関する案件を増やしたいなら、地域の活動に参加することで地域住民との繋がりを築けます。
日頃から交流の機会を多く設けておけば、いざというときにも相談してもらいやすくなります。
無料相談を実施する
無料相談の機会を設けることで、費用面から弁護士への依頼を躊躇している人からの相談を受けやすくなります。この際に、相談内容をしっかりと聞き取り適切なアドバイスをすれば、信頼を得て本格的な依頼を検討してもらえる可能性が高まります。
無料相談は法律事務所内で実施する方法のほかに、地域のイベント会場やオンラインで実施する方法もあるため、顧客獲得に効果的な選択肢を検討することが大切です。
弁護士の営業活動における課題点

ここでは、弁護士の営業活動での課題点を解説します。
- 品位を失うべき非行を避ける必要がある
- 営業活動は規定を意識する必要がある
- サービス内容が可視化しづらい
- サービスの単価が高くなりがちである
- 顧客の信頼獲得に時間がかかる
上記5点の課題点を踏まえて、効率的に営業活動を実施しましょう。
品位を失うべき非行を避ける必要がある
『弁護士法』 第56条には次のような記載があります。
【弁護士法 第56条 1】
弁護士及び弁護士法人は、(中略)職務の内外を問わずその品位を失うべき非行があったときは、懲戒を受ける。※参考:弁護士法丨e-Gov法令検索
上記の法律により、万が一品位を失うべき非行と見なされる行動があった場合、弁護士は懲戒を受けるおそれがあります。
品位を失うべき非行の例として、過剰な広告宣伝や誇大表現、虚偽表示などが挙げられます。また、他の弁護士を誹謗中傷するような行為も慎む必要があります。
営業活動は規定を意識する必要がある
弁護士は、広告などの営業活動において『弁護士等の業務広告に関する規程』によるルールが設けられています。
特定のケースを除いた訪問営業や実際の勝訴率を記載した広告、過度な期待を抱かせる広告は禁止されているため、より慎重に営業活動を実施することが必要でしょう。
また、その他の営業活動を実施する際にも、先述の通り品位を失わないよう意識することが大切です。
サービス内容が可視化しづらい
弁護士の仕事内容は具体的に伝えにくい場合もあり、潜在的な課題を持つ依頼者には費用対効果を理解してもらえない傾向があります。
例えば、顧問弁護士は会社の法律問題について日常的に相談を受け、会社を支えてくれる存在です。しかし、具体的にどのようなサポートが得られるのか、顧客には理解しにくいケースも少なくありません。
先述の『弁護士等の業務広告に関する規程』によって、特定の担当顧客や法人を実名を使って挙げることや勝訴率を明記することは、特定のケースを除いて禁止されています。営業活動の中でサービス内容を提示する際には、規定を遵守したうえで具体的に何ができるのか相手が理解できるように説明する必要があります。
サービスの単価が高くなりがちである
弁護士の報酬は、時間報酬や成果報酬などさまざまな方式で設定されています。
しかし、弁護士は専門性や経験、責任の重大性を考慮した結果、いずれの場合でも他の業種のサービスより費用が高額になる傾向があります。そのため、せっかく営業活動を実施しても費用面から依頼を躊躇する潜在顧客が多くいると考えられるでしょう。
顧客の信頼獲得に時間がかかる
法律問題はデリケートかつ初回相談に至るまでに心理的ハードルも高い傾向にあるため、新規顧客と長い期間をかけて関係構築にあたる必要があります。
弁護士間の競争が激化しているなかで新規顧客に選んでもらうためにも、初回無料相談などで接点を増やし、緊張や不安を取り除くよう傾聴と共感を示すことが大切です。
弁護士が営業で顧客獲得するためのポイント
弁護士が営業活動で顧客を獲得するためには、以下のポイントを押さえましょう。
- 基礎的な営業スキルを身につける
- 専門性を高める
- 情報を一元管理して活用する
順番に解説します。
基礎的な営業スキルを身につける
営業の方法が分からず苦手に感じてしまう弁護士の方は多いといわれており、まずは基本的な営業スキルを身につけることが必要です。
特に意識するべきスキルは、コミュニケーション能力とプレゼンテーション能力です。
依頼者の相談内容からニーズを正確に把握し、専門用語を避けて分かりやすく説明したり質問に回答するコミュニケーション能力があれば、依頼者からの信頼を得やすくなります。
また、プレゼンテーション能力を活用して自身の専門性を伝えて適切な解決策を提案すれば、他の弁護士との差別化に繋がるでしょう。
営業スキルの習得には、研修への参加や書籍を利用しての学習などがおすすめです。
専門性を高める
特定の分野で専門性を高めることで、他の弁護士との差別化になるでしょう。
専門性を高める方法として、特定の分野のみで経験を積むことも考えられます。しかし、弁護士は、守秘義務や前述の広告規定から、担当した訴訟や案件を営業活動に利用しにくい場合もあります。その場合には、関係する専門分野に関する資格を取得したり、論文を発表したりする方法がおすすめです。
また、専門分野で活動している企業の課題を具体的に把握し、顧問契約の必要性を提案することも方法の1つです。
情報を一元管理して活用する
弁護士の営業活動では、名刺交換した顧客情報や案件情報などを一元管理して活用することも重要です。
いつ・どこで名刺交換をしたのか、どのような課題があって過去にメールのやり取りをしたのかなど、顧客情報に紐づけて対応履歴を残すことで、クライアントに適した提案ができます。
クライアントの立場からも、自分のことを覚えていてくれたという安心感により、信頼関係を構築しやすくなるでしょう。
また、案件に紐づけて対応履歴を残すことにより、初見の事件でも類似案件を検索すれば争点や解決方法を追体験でき、他の事案に活かすこともできます。
一元化した情報を活用して経営強化をするならLEALAのクラウド業務管理システム
法律事務所業務を一元管理して営業に活かすなら、LEALA(レアラ)のクラウド業務管理システムがおすすめです。
LEALAの業務管理システムは、数百名規模の法律事務所にも採用いただいている、弁護士業務を効率化するシステムです。
セキュリティに厳格な世界各国の政府系機関や大手金融機関等も利用している”Salesforce”をシステム基盤に採用することで、世界トップクラスのセキュリティのもとで大切な顧客案件情報を管理できます。
案件ごとに依頼者情報やメール・通話などの活動記録、タスクやファイル、会計情報などを自動的に紐付けることで、二重入力などの手間を省き効率的に案件管理が行えます。
期限アラート付きのタスク管理機能で抜け漏れを防止したり、LEALAに蓄積した過去の案件情報などを参考に他の類似案件に活かすこともできます。
また、LEALAに登録した全ての情報をリアルタイムに可視化し、定量的な数字に基づいて経営に必要な情報を分析することも可能です。
例えば、分野別の年間売上推移や紹介件数推移、チャネルごとの費用対効果などを可視化することができます。その情報を元に、注力すべき分野やフォローすべき紹介者が見えたり、費用対効果の悪いチャネルの予算削減の判断基準として活用できたりします。
LEALAを活用することにより、業務品質の向上と経営の最適化を実現できる点が大きな特徴といえるでしょう。
以下のページからLEALAに関する資料を入手できるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
弁護士の営業活動に関するよくある質問
ここでは、弁護士の営業活動に関してよくある質問に回答します。
- 弁護士は営業活動でポスティングしても大丈夫?
- 弁護士が営業活動でやってはいけないことは?
- 弁護士が営業活動をするうえで英語力は必要?
上記3つの質問への回答をそれぞれチェックしましょう。
弁護士は営業活動でポスティングしても大丈夫?
弁護士は営業活動でポスティングしても問題ありません。
地域住民向けの無料相談会や講演会などを開催する場合、告知のためにチラシを配布することは問題ありません。チラシには弁護士の名前や所属事務所、連絡先や受け付けている相談内容などを明記する必要があります。
ただし、ポスティング禁止を求めている住宅に配布するなど、行為によっては集客効果がないだけでなく、弁護士等の品位又は信用を損なうおそれがあるものとして広告規定に違反する場合があります。
弁護士が営業活動でやってはいけないことは?
弁護士の営業活動には多くの制限が設けられています。具体的な禁止事項としては、以下のようなものが挙げられます。
- 非弁提携
- 誇張表現や虚偽表示を含む広告
- 特定の弁護士や法律事務所と比較した広告
- 面識のない特定の事件の当事者・利害関係者を対象とした勧誘行為 など
営業活動を行う際には『弁護士等の業務広告に関する規程』を今一度確認し、品位を失うべき行為ではないか検討したうえで実施しましょう。
弁護士が営業活動をするうえで英語力は必要?
近年、在留外国人の数は増加傾向にあり、外国人向けの法律相談の需要も高まっています。実際に外国人に関わる事件などを担当した弁護士は、日本弁護士連合会の調査より以下のようになりました。
|
多くの時間を使った |
ある程度の時間を使った |
|
|
外国人に関わる事件 |
2.2% |
8.2% |
|
出入国管理・難民問題など |
0.7% |
4.9% |
※参考:近年の弁護士の活動実態について(p.9)丨日本弁護士連合会
割合を見ると決して多くはないものの、外国人を対象とした案件を担当したという弁護士も一定数いると分かります。英語力を身につけておくと、今後も増加すると考えられる在留外国人への対応を選択肢の1つとして獲得できるでしょう。
また、対応言語を増やしておくことで、企業法務(国際取引や外国人の会社設立・経営等)や国際離婚/相続など、自身の関心のある分野において言語に臆せずに挑戦することができます。専門分野を極めることで、他の事務所や弁護士との差をつけられるでしょう。
しかし、英語力は弁護士の営業活動において必須ではありません。英語が堪能な事務員の雇用や翻訳機の活用などで対応できる場面もあるため、自身の強みを整理した上でどの分野を専門にしたいか、新たな分野に挑戦する場合にはどの程度時間が必要かを考えてもいいかもしれません。
弁護士の営業活動はさまざまな選択肢を把握しよう
この記事では、弁護士の営業活動について解説しました。
弁護士間の競争が激化しているなか、効果的な営業活動を実施して顧客を獲得することが大切です。一方で、守秘義務があるため弁護士には自身の経験を具体的に紹介する場合には慎重な対応が必要となるという課題もあります。
この記事で解説した課題やポイントを踏まえつつ、さまざまな選択肢を把握した上で、自身に合った方法から営業活動を実施しましょう。
クライアントに対していつ・どのような営業活動を行い反応はどうだったのか、ポータルサイトや広告経由で毎月何件相談がきて、受任につながっているのかなど、対応履歴やマーケティング施策の結果を確かめながら適宜改善していくことが重要です。
LEALAなら、案件や顧客情報に紐付けてメールや電話などの対応履歴を残すことができ、登録した全ての情報をもとに法律事務所経営に必要な情報をリアルタイムに可視化できます。
他の法律事務所と差をつけて、日々の弁護士業務を効率化したい先生方は、ぜひLEALAのクラウド業務管理システムの導入をご検討ください。
この記事では、弁護士の集客方法について解説します。
弁護士数が増加を続けるなかで、他の弁護士事務所との差別化を図るためにも、Webなどを活用した集客を実施することがポイントです。どのような集客方法があるのかを把握しておけば、より効率的に新[…]




