公開日 2026/04/24 更新日 2026/04/24
パラリーガルの平均年収は?将来性や向いている人の特徴も紹介
この記事では、パラリーガルの平均年収について解説します。
パラリーガル(弁護士補助職)とは、法律事務所などで弁護士の業務をサポートする職業のことです。業務内容は多岐にわたり、クライアント対応や書類作成のほか、事務所によっては弁護士のスケジュール管理など秘書のような業務を担当する場合もあります。
パラリーガルの概要や将来性について解説します。パラリーガルに向いている人の特徴も合わせてお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
- パラリーガルとは?
- パラリーガルの平均年収
- パラリーガルに将来性はあるのか
- パラリーガルに向いている人の主な特徴
- パラリーガルの年収に関するよくある質問
パラリーガルとは?
パラリーガルとは、弁護士の指示を受けたうえで法律に関連した業務をサポートする職業です。
弁護士が法廷での活動やクライアントとのやり取りに集中できるよう、バックグラウンドで多岐にわたる作業を担当します。ただし、国家資格を有していないため、法律に関する判断をしたり、クライアントに法的なアドバイスをしたりすることはできません。
ここでは、パラリーガルについて以下の3点から解説します。
- パラリーガルの仕事内容
- パラリーガルに必要な学歴
- パラリーガルに必要な資格
※参考:パラリーガル(弁護士補助職)丨職業情報提供サイト jobtag
パラリーガルの仕事内容
パラリーガルの仕事内容は多岐にわたります。具体的な仕事を以下の表にまとめました。
|
タスク内容 |
実施率 |
|
書類のコピー・ファイリング |
98.3% |
|
電話応対・来客対応 |
98.3% |
|
官公庁や公私団体などに対する弁護士会を通した必要書類請求の手続き申請(いわゆる「23条照会」) |
94.7% |
|
弁護士が作成した書類の校正 |
94.7% |
|
裁判所や弁護士会との間での書類の提出や受取り |
94.7% |
|
事案処理のための文献、書籍等の情報収集 |
91.2% |
|
弁護士のスケジュール管理 |
89.5% |
|
事案処理のため類似事件の判例や事例等の調査 |
87.7% |
|
契約書や内容証明等の書類の作成 |
87.7% |
|
家事事件や民事執行の申立書の作成 |
87.7% |
|
証拠説明書の作成 |
87.7% |
※参考:パラリーガル(弁護士補助職)丨職業情報提供サイト jobtag
パラリーガルに必要な学歴
パラリーガルとして働くために、必要とされている特定の学歴はありません。ただし、業務内容が高度であることから、大卒資格を持つ人が多く勤務している傾向にあります。
以下に、パラリーガルとして実際に働いている人が多いと感じている学歴をまとめました。
|
学歴 |
割合 |
|
高卒 |
1.8% |
|
専門学校卒 |
7.3% |
|
短大卒 |
5.5% |
|
大卒 |
89.1% |
|
修士課程卒 |
10.9% |
|
博士課程卒 |
1.8% |
|
わからない |
3.6% |
※参考:パラリーガル(弁護士補助職)丨職業情報提供サイト jobtag
必須ではありませんが、法学や法律に関連した知識があると有用です。実際、パラリーガルとして働く大卒資格保有者の中でも、法学部を卒業している人の割合は高い傾向にあります。
法律事務所や業務内容によって異なりますが、入職する際に法律に関する知識があることを必須としているケースもあるので、希望する法律事務所の入職条件を確認しておくのがいいでしょう。
パラリーガルに必要な資格
パラリーガルとして働くために、必要な資格は定められていません。
ただし、高度な業務に取り組むためには、法律に関わる豊富な専門知識や迅速に業務を遂行する能力、臨機応変に対応する能力などが必要です。そのため、『ビジネス法務検定』や『法学検定』などの民間認定資格の取得を推奨されることがあります。
また、パラリーガルの能力や知識の習得を認定する資格として、日本弁護士連合会が年に1回開催している『事務職員能力認定試験』があります。既に法律事務所などで弁護士業務を補助する仕事に従事している人が対象ですので、入職後に受験を検討してみるのも選択肢の1つです。
※参考1:パラリーガル(弁護士補助職)丨職業情報提供サイト jobtag
※参考2: 第17回事務職員能力認定試験受験要項丨日本弁護士連合会
パラリーガルの平均年収は300〜400万円程度
パラリーガルの平均年収は、一般的に300〜400万円程度とされています。
ただし、地域や雇用形態、経験年数などによって異なるため、業界全体の平均と合わせて自分と近い属性の平均年収にも着目することが大切です。
- 地域別の年収比較
- 雇用形態別の年収比較
ここでは、上記2つのポイントから1つずつ解説します。
地域別の年収比較
パラリーガルの年収には地域によって差があります。以下では、地域ごとにパラリーガルの平均年収をまとめました。
|
地域 |
平均年収(小数点第2位を四捨五入) |
|
北海道・東北 |
383.3万円 |
|
関東 |
458.8万円 |
|
東海・北陸 |
462万円 |
|
近畿 |
424.1万円 |
|
中国・四国 |
380.2万円 |
|
九州・沖縄 |
376.2万円 |
|
全国 |
481.4万円 |
※参考:2026年4月時点のパラリーガル(弁護士補助職)丨職業情報提供サイト jobtag
※地域区分は内閣府ページの地域区分Aを採用
上記の表からもわかるように、パラリーガルの年収には地域ごとに最大85万円程度の差があります。同じ地域の中でも、東京や大阪などの大都市では年収が他の都道府県より高くなる傾向があるので、表を参考に、希望する法律事務所に年収の確認をするのがよいでしょう。
雇用形態別の年収比較
パラリーガルの年収は、雇用形態によっても違いが生じます。
一般的に、正社員として勤務するほうが派遣社員や契約社員より年収が高い傾向にあります。フルタイムとパートタイムの違いも、収入に差が生まれる要因の1つです。
以下に、2026年4月時点で『Indeed』に掲載されていた東京都内のパラリーガルの求人情報をまとめました。
|
雇用形態 |
収入 |
推定年収 |
|
|
A事務所 |
正社員 |
月収25~30万円 |
300~360万円 |
|
B事務所 |
正社員 |
月収23〜30万円 |
276〜360万円 |
|
C事務所 |
派遣社員 |
時給1,800円 |
345.6万円 |
|
D事務所 |
派遣社員 |
時給1,600円以上 |
307.2万円以上 |
|
E事務所 |
アルバイト・パート |
時給1,226~1400円 |
235.4万円以上 |
|
F事務所 |
アルバイト・パート |
時給1,350円以上 |
259.2万円以上 |
※2026年4月時点のIndeed求人情報を基に独自作成
※時給の場合、1日8時間の実務時間で週に5回勤務すると想定して計算
上記6つの求人情報では、上限金額で見ると正社員の年収が最も高くなりますが、週5日勤務を想定した場合は派遣社員の推定年収が300〜345万円となるなど、雇用形態によって年収帯が重なる結果となりました。
ただし、経年数や資格の有無によって収入が増加する可能性もあるので、上記は目安と考えるといいでしょう。
パラリーガルに将来性はあるのか

パラリーガルは将来性がある職業だといえます。
なぜなら、企業のコンプライアンス意識の高まりや法務課題の複雑化など、法務業界全体が変化し続けている中でパラリーガルの役割は重要視されており、今後も安定した需要が見込まれているからです。
ここでは、パラリーガルに将来性がある具体的な要因として以下5点について解説します。
- 弁護士や法律事務所の数が増加傾向にある
- 景気の影響を受けにくい
- 他の事務職と比べると専門性が高い
- 以前と比べて訴訟が身近な存在になっている
- ワークライフバランスを維持できる
弁護士や法律事務所の数が増加傾向にある
近年、弁護士や法律事務所の数は年々増加しています。弁護士数においては、日弁連が2050年まで増加すると予測しており、数値は以下のとおりです。
|
年 |
弁護士人口(将来予測) |
|
2027年 |
53,171人 |
|
2032年 |
58,347人 |
|
2042年 |
67,264人 |
|
2052年 |
66,862人 |
|
2062年 |
63,384人 |
※2027年以上の新規法曹数を1,500人と仮定した場合
※参考:弁護士白書(2025年版) 弁護士人口の将来予測(P2)丨日本弁護士連合会
2027年から2042年までの15年間で、弁護士の人数は1万4,000人以上増加することが見込まれ、弁護士数に伴ってパラリーガルの需要も増加すると考えられます。
法律事務所については、2023年から2025年の2年間で以下のように増加していました。
(単位:事務所)
|
事務所の規模 |
2023年 |
2025年 |
増加数 |
|
1人事務所 |
11,299 |
11,558 |
259 |
|
2人事務所 |
3,159 |
3,181 |
22 |
|
3〜10人事務所 |
3,430 |
3,458 |
28 |
|
11〜30人事務所 |
321 |
319 |
-2 |
|
31〜50人事務所 |
40 |
41 |
1 |
|
51人以上の事務所 |
27 |
34 |
7 |
|
全体 |
18,276 |
18,591 |
315 |
※参考:弁護士白書(2025年版) 法律事務所の共同化及び弁護士法人の現状(P1)丨日本弁護士連合会
1人事務所を中心に、2年間で法律事務所の数は315件増加しています。
先述した弁護士数の増加と合わせると、今後も法律事務所の数は増えていくと考えられ、パラリーガルが働く場所も増加していくでしょう。
また、多忙な弁護士の代わりに法律周辺業務をパラリーガルが担当する必要性が増しており、規模が小さな法律事務所がパラリーガルを採用するケースは増えると考えられます。
景気の影響を受けにくい
経済状況が悪化しても法律サポートを必要とする人は一定数存在するため、法律事務所への需要が途絶えることはありません。そのため、法律業界は他の業界より景気の影響を受けにくい傾向があり、パラリーガルは比較的安定した職業だといえます。
ただし、企業法務を担当する弁護士のもとで勤務している場合、クライアント企業の経営状態がパラリーガルの仕事に影響するおそれがあります。
他の事務職と比べると専門性が高い
パラリーガルの仕事には、裁判所に提出する書類の作成や類似事件の判例調査、必要な当事者への事情聴取など、専門性が高いものが多くあります。そのため、一般的な事務職と比べると高い専門性が求められ、法律に関する知識や実務スキルが必要になる場面もあるでしょう。
これらの知識やスキルを身につけ、レベルを維持していくことができれば、法律業界で活用できる高い専門性を評価され、パラリーガルとして必要とされる機会が増えるでしょう。
以前と比べて訴訟が身近な存在になっている
インターネットの普及によって法律に関する情報が広がり、法律サービスを活用しようとする動きが増えているといえます。特に家事事件においては、裁判所が新しく受け付けた件数が2013年から2023年にかけて年間25万件以上増加していました。
上記から、法的問題の解決を弁護士に依頼したり法律相談を活用したりする利用者を、家事事件分野を中心に一定数確保できるといえます。これらの利用者にとって、弁護士の業務をサポートするパラリーガルの存在は大きいでしょう。
ワークライフバランスを維持できる
パラリーガルは、9〜17時などと勤務時間が決められているケースが多く、残業をする機会はそれほど多くありません。また、法律事務所によってはフレックスタイム制を採用している場合もあり、自分のライフスタイルを重視した働き方が可能といえます。
ワークライフバランスを維持できる仕事なら長期的に働きやすいでしょう。また、時間を有効活用してスキルや知識の獲得ができれば、それに伴う報酬の増加も期待できるかもしれません。
※参考:パラリーガル(弁護士補助職)丨職業情報提供サイト jobtag
パラリーガルに向いている人の主な特徴
ここでは、パラリーガルに向いている人の特徴を具体的に解説します。
- 法律について興味や関心がある人
- スケジュール管理を得意とする人
- 周囲への気配りやサポートを得意とする人
法律について興味や関心がある人
パラリーガルの仕事には法律についての知識が欠かせません。そのため、法律に興味や関心があり積極的に学ぶ意欲がある人には、向いているといえます。
過去の判例や類似事件を調査したり、裁判に関連する書類を作成したりする業務があるため、法律に関連したリサーチや書類作成に関心がある人がパラリーガルとして活躍しやすいでしょう。
スケジュール管理を得意とする人
法律事務所によっては、パラリーガルの仕事の1つとして弁護士のスケジュール管理を依頼するケースがあります。弁護士の裁判日程や面談を調整したり、期限に間に合うようにタスクを整理したりするなど、タイムマネジメント能力が必要です。
スケジュールを効率的に組み立てられる人は弁護士の業務を円滑にサポートできる可能性が高く、パラリーガルに向いているでしょう。
周囲への気配りやサポートを得意とする人
パラリーガルの仕事は、弁護士をサポートする業務が中心です。
周囲への気配りやサポートを自然にできる人であれば、弁護士や同僚、クライアントに対して細やかに配慮できるため、パラリーガルに向いているといえます。
さらに、コミュニケーション能力が高く、相手のニーズに応じて対応できる人であれば、常に周囲の仕事がスムーズに進むよう心掛けられ、パラリーガルとしての活躍が期待されます。
パラリーガルの年収に関するよくある質問
ここでは、パラリーガルの年収に関してよくある質問に回答します。
- パラリーガルとしての年収を上げるにはどうすればいい?
- パラリーガルの転職先はどこがいい?
- パラリーガルは激務だといえる?
パラリーガルとしての年収を上げるにはどうすればいい?
パラリーガルとしての年収を上げるには、まず法律に関する知識や弁護士業務を十分にサポートできるスキルを身につけることがおすすめです。
先述した『事務職員能力認定試験』は、法律事務所などで弁護士のサポートをする人のスキルや知識を認定する試験です。その試験に合格できるほどの実力を身につけられれば、さらなる活躍を期待されて報酬の増加に繋がる可能性があります。
また、長期的に勤務して経験を積み重ねることや大手の法律事務所に転職することなども、年収増加の方法として考えられます。
パラリーガルの転職先はどこがいい?
パラリーガルの転職先としては、法律に関する知識を活用できる一般企業の法務部や自治体などの行政機関が挙げられます。
しかし、年収を上げることを目的とした転職を検討しているのであれば、専門性を高めて今の勤務先で対応できる業務の範囲を広げることがおすすめです。
クライアントへの対応や書類のコピーなどの秘書的業務に限らず、類似事件調査や書類作成などの専門性が高い業務も担当できると、年収が増加する可能性が高まります。
パラリーガルは激務だといえる?
クライアントからの依頼が重なり忙しい時期には、激務になることがあるでしょう。
また、大規模な訴訟案件を担当しているときや複雑な契約書の準備が必要なときなども、激務になりやすいといえます。
ただし、先述のとおりパラリーガルの勤務体制は定められており、残業もそれほど多くはないといえるでしょう。法律事務所や担当する仕事内容にもよるため、働きやすい環境を選ぶことが大切です。
パラリーガルは弁護士のサポートを担う重要な職業
この記事では、パラリーガルの平均年収を中心に、将来性や向いている人の特徴などについて幅広く解説しました。
パラリーガルの仕事は弁護士業務のサポートを中心とし、中には専門性が高いタスクも一定数あります。法律に関する知識や優れた実務スキルが求められ、他の事務職と比べて専門性が高い仕事だといえます。
弁護士や法律事務所の数が増加しているのに伴い、パラリーガルの需要も高まるでしょう。この記事で解説した仕事内容や向いている人の特徴を参考にしながら、ぜひ自分が働きやすい環境を見つけてください。
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