視認性と進捗管理の変化
LEALAを導入して最初に感じた効果のひとつが、案件情報の可視化である。従来は、情報が分散していたり、人によって記録方法が異なっていたが、LEALAでは案件単位で情報が整理され、誰が見ても進捗状況が把握しやすくなった。また、以前の運用では、一覧性がなく、気づいたときには対応が遅れていたという場面もあった。LEALAによって動いていない案件が視覚的に浮かび上がることで、対応の遅れを防ぐ動きが自然と生まれたという。
京谷先生:「自分が担当している案件の一覧が出せて、進捗が一目でわかるようになったのは大きいです。たとえば動いていない案件がすぐに可視化されるので、スケジューリングもしやすくなりました。一覧表の中でそのままインライン編集できるのも便利です。エクセルのように直接入力できるのは、思ったより業務のスピードに効いていますね。」
情報共有の効率化
業務効率化は弁護士だけでなく、事務局の視点でも実感されている。LEALA上で日々の対応履歴を残すことで、弁護士と事務局の情報の行き違いが減った。直接言わなくても伝わる状態が実現できたことで、待ち時間や確認作業の回数が減少。全体としての非対面業務のしやすさにもつながっている。
工藤様:「事務局の立場からすると、先生がいないときに自分のやったことをLEALAに入れておけるのはすごく便利です。直接伝えられなくても、依頼されたことをやっておきましたってことが見てもらえるようになったので、テレワークにも向いていますね。」
京谷先生:「誰かがあとで聞こうと思ってしまうとその時点で情報は止まってしまうが、LEALAに入力さえしておけばいつでも確認できる。それが札幌・東京事務所全体に浸透してくれば、もっと効率は上がると思います。」
どこにいても同じ画面で働ける環境へ
LEALAの導入は、事務所の働き方に大きな柔軟性をもたらした。場所を問わず、誰もが必要な情報にアクセスできる環境は、現代の法律事務所にとって不可欠な業務基盤となっている。
京谷先生:「私自身は出社することも多いですが、家庭の事情など、ライフステージの変化に応じて柔軟に働ける環境は不可欠だと考えています。LEALA導入の大きな目的は、まさに事務所と自宅や外出先で同じ業務環境を再現することでした。場所を問わず同じ画面で思考を止めずに仕事ができる。このシームレスな環境が、結果として生産性を高めてくれています。」
工藤様:「事務局の立場からすると、外出の多い先生方や、札幌事務所のメンバーとスムーズに情報共有できる点が非常に大きいです。LEALAに記録を残せば、先生方が移動中や外出先でも案件の進捗を確認できます。資料を送った、確認したという履歴がすべて残るので、安心して業務を進められるようになりました。」
会計・請求業務の現状と課題
LEALAの機能の中でも、会計・請求に関する部分は事務局業務との関わりが深い。特にExcelで作っていた請求書が書式出力できるようになった点は、実務にインパクトがあった。しかし、会計機能の使いこなしについては、現時点では拠点間や所員間での差も残っている。
工藤様:「今までは、Excelで1つひとつ請求書を作っていたんですが、LEALAでは請求ボタンを押せば、書式に合わせて自動出力できるようになりました。これはかなり楽になりましたね。ただ、操作がちょっと複雑なので、そこがもう少し簡単になるともっと使いやすいと思います。」
京谷先生:「マネーフォワードとの連携は、札幌の事務員が中心にやってくれていると思います。東京はまだそこまで使いこなせていない部分もありますね。僕自身は会計まわりはあまり詳しくないんですが、工藤さんたちが試行錯誤しながら徐々に活用してくれている印象です。2年前に比べれば使える人も増えてきましたが、個人差はまだあると思います。」