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公開日 2026/10/26 更新日 2026/10/26

法律事務所が採用を始める前に、まず考えたいこと

法律事務所が採用を始める前に、まず考えたいこと

 

 

株式会社レアラのマーケティング・シニアマネージャーです。今回から2回にわたり、レアラのセールス・シニアマネージャーにインタビューした「法律事務所が採用する時に考えておきたいこと」について紹介します。LEALAに入社する前に採用支援に携わってきたからこそ伝えられる知見ですので、ぜひ参考にしてください。

第1回では、採用を始めようとするときに、まず考えたい「誰を採るべきなのか」について、考えるポイントを紹介します。

 

  • 第1回 法律事務所が採用を始める前に、まず考えたいこと ←今回はここ
  • 第2回 法律事務所が採用したい人に選ばれるために必要なこと

 

採用は一般企業、法律事務所に関係なく、組織が大きくなれば、人の移動があれば必要になるものです。そのため、面接対応も含めると採用に携わった経験のある人も多いのではないでしょうか。一方で、自社にとって、自所にとって必要な人材をいつも採用できていると自信を持って言える企業、法律事務所はどれくらいあるのでしょうか。もしかしたら、採用に課題を感じている企業、法律事務所のほうが多いかもしれません。ここではそんな課題の解決につながるポイントを法律事務所向けに紹介していきます。

 

  • 採用したいけど、採用できない理由
  • いい人がほしいでは採用がうまくいかない理由
  • 採用以外の課題解決方法の検討も必要な理由

 

採用したいけど採用できない理由

採用したいんだけど、なかなかうまくいかないという課題を持つ法律事務所もあるでしょう。今回のインタビューからは、採用がうまくいかないときに確認したいポイントが大きく2つ見えてきました。

 

  • まず採用方法に目をむけてしまう
  • どんな人を採用したいか/採用する必要があるかが見えていない

それぞれ見ていきましょう。

 

まず採用方法に目をむけてしまう

人を採用しようとしたとき、人材紹介会社はどこにしようか、どこに広告を出そうか、最近はAIを活用しているところもあるらしいからAIを活用してみようかなど、すぐにどのような方法で探すかの検討に入ってしまうということはないでしょうか。

そして、採用がうまくいかないと人材紹介会社を変えてみようかな、広告の出稿場所を変えてみようかなと方法を再検討してしまう。

もちろん、前にこの人材紹介会社経由、広告出稿で採用した人が良かったから、同じ人材紹介会社に頼もう、同じところに広告を出稿しよう、逆にすぐに辞めてしまったから今度は他の人材紹介会社にしようと考えることは自然なことです。ただ、前回紹介してもらった人が良かった、悪かったという理由で人材紹介会社や広告出稿先を選ぶ前に、やっておくことがあるのです。それがどんな人を採用したいかを決めることです。

 

どんな人を採用したいか/採用する必要があるかが見えていない

どんな人を採用したいかを決めないで採用しようなんて思うわけない、と思われる法律事務所も多いかもしれません。しかし、なぜその人が自所に必要なのか、自所のどんな業務で必要なのか、どんな性格の人がほしいのか、その人は自所で活躍できる人なのかなど採用したい人物像を具体的なイメージまで落とし込んでいるでしょうか。

イメージができていると自信をもって答えられる法律事務所は、もしかしたらそれほど多くないかもしれません。もし、しっかりとしたイメージができていれば、人材会社に伝える要望も詳細になり、広告に掲載する内容も伝わりやすいものになり、AIについても効果的な活用法を考えることができるでしょう。そして、採用が成功する道のりは短くなるかもしれません。逆にイメージがきちんとできていないまま採用活動をすれば、どんな方法を使っても、採用が成功するまでの道のりは遠くなる可能性が高いといえます。

採用をしようと思ったとき、採用したい=人材紹介会社への依頼という発想が当たり前すぎて、どんな人を採用したいかを深く考える前に行動を起こしてしまっていないかを、行動する前に立ち止まって考えてみることをお勧めします。

 

「いい人がほしい」では採用がうまくいかない理由

「採用したくて人を探しているんだけど、いい人がいなくて。」採用の話になるとよく耳にする言葉です。では、「いい人」ってどんな人なのでしょうか。

セールス・シニアマネージャーが採用支援に携わっていたころ、「いい人がほしいんです」という企業に「いい人ってどんな人ですか」と質問すると、大体は次のような答えが返ってきたそうです。「とりあえずこれができて、これこれができて、かつ、こうこう、こういう性格で、自分の言うことを聞いてくれる人」。果たして、そんな人物っているのでしょうか。

もし、存在するとしたらスーパーマンかもしれません。それくらい「いい人」は企業が求める盛りだくさんのことを叶えてくれる人という意味で使われていることが多いのかもしれません。

では、スーパーマンがいたとして、そのスーパーマンを採用できたら、その会社の採用は成功したといえるのでしょうか。想像してみてください。自所になんでもできちゃうスーパーマンが入所することを。スーパーマンは何でもできるので、他の人より3倍くらいの給料を要求してくるかもしれません。また、スーパーマンが入ったことで、他の所員はどうなるのでしょうか。やりにくさを感じたりしないでしょうか。スーパーマンがいるんだったら自分は頑張らなくてもいいやとやる気がなくなったりしないでしょうか。スーパーマンに見合う仕事や待遇、キャリアパスを与えられなかったら、他の所員と関係構築が出来なかったら、スーパーマンがその事務所にいる意味を感じられなくなり、すぐ辞めてしまう可能性もあります。特に提供できるキャリアパスは重要で、それはすなわち組織自体の方向性を示すことでもあります。それでは、採用が成功したことにならないでしょう。つまり、自所にとって必要な人物というのは、自所が求めるだけでなく、その人が働き続けたいと思える環境を自所が提供できるかということも含めて考える必要があるということです。

 

採用活動を開始する前に考えてほしいこと

スーパーマンは探すのも採用するのも難しいとわかったところで、採用するには何をしたらいいのかを考えてみましょう。実は、人を採用するかどうかを決める前に考えておきたいことがあります。主に以下の2つです。

 

  • そもそもの課題は何なのかを考える
  • 採用以外で課題が解決する可能性についての検討も忘れない

それぞれについて見ていきます。

 

そもそもの課題は何なのかを考える

忙しいから人が足りない、だから採用したいというのが採用の理由である場合が多いかもしれません。でもなぜ忙しいのかを考えると、もしかしたら人以外の理由が見つかる可能性もあります。そのため、人の採用を考える前に自所の課題について考えてみるのも大切なことだといえるでしょう。

例えば、弁護士を採用したいと考えている法律事務所があったとします。採用したい理由が、「受任件数が足りないから増やしたい」だったとしましょう。これは、言い換えると、受任件数が足りないという課題があって、その解決方法として弁護士の採用を選択したということができます。

では、弁護士を採用することで課題が解決されるのでしょうか。課題である受任件数を増やすためには、相談件数を増やすことが必要かもしれません。弁護士を採用することで相談件数は増えるのでしょうか。人脈を持っている弁護士を採用すれば、相談件数は増えるかもしれません。だったら、人脈を持っている弁護士を探せばよく、探す人物像がイメージできるようになるでしょう。一方で相談件数を増やすことの解決法は人脈だけなのでしょうか。

「受任件数を増やす」という課題を考えると、解決方法は人脈だけではないといえるでしょう。新規開拓やテレアポ経験者を採用して、架電することで相談件数を増やすこともできるかもしれないし、たとえ相談件数が増えなくても受任率を高めるようなコミュニケーション能力のある人を採用すれば受任件数を増やすことができるかもしれません。

他にもホームページからの問い合わせが少ないので、ホームページを改修する、インターネット広告などの施策を検討する、さらには認知度を高める、自所のイメージアップ(ブランディング)して、自所に興味を持ってくれる相談者を増やすと考えれば、ウェブサイトの運用やマーケティングに詳しい人を探す必要が出てくるでしょう。

相談件数を増やすという課題解決のために考えられることはこのようにいろいろあります。と、考えると受任件数を増やすという課題の解決のために採用するのは、必ずしも弁護士である必要がないということになります。

課題解決という視点を持つと、架電ができる人、コミュニケーション能力が高い人、マーケティングに知見がある人など探す人の幅が広がります。また弁護士を採用するか、そのような能力をもったパラリーガルを採用するかでもコストが異なってきますし、自所の受け入れ体制をどうするかも変わってきます。そこまで考えてどんな人を採用したいのかを決める、それがないまま弁護士を採用したいの一直線では、なかなかうまくいかないというのも理解できるのではないでしょうか。

 

採用以外で課題が解決する可能性についての検討も忘れない

自所の課題をさらに深ぼりしていくと、課題解決の方法が採用以外に見つかる場合もあります。最初から採用だけを検討してしまうことで、他に解決法があることに気が付かないこともあるかもしれません。そのため、課題を深掘りする時には、採用から一度離れ、課題に向き合うことをお勧めします。

例えば、受任件数が足りないということが課題になっているのは、もしかしたら利益が足りないから受任件数を増やさないといけない。だから受任件数が足りないのが課題といえると、考えていたとしましょう。利益が足りないことを突き詰めていくと、経費が掛かりすぎていることだったり、タイムチャージの登録がしっかりできていないことで過少の請求になっていたり、という実は別に要因があるかもしれません。

もし、それがわかれば経費の見直しをする、タイムチャージの登録をしっかりとしてきちんとした請求ができるようにすることが自所の優先事項となります。そして、その対応が終わった後で、まだ利益が足りないのであれば、採用を考えるという流れになるでしょう。

このように、採用は自所の課題を解決する一つの方法であることを意識することが大切です。課題を深掘りし、最終的に人の採用が必要であることがわかれば、課題解決のためにどんな人を採用したいのか具体的にイメージできるようになるのではないでしょうか。

 

採用の成功の第一歩は課題を明らかにし、求める人物像を明確にすること

タイトルが採用のはずなのに、なぜ課題の話がでてくるのかと読み始めた時に思われた人もいるかもしれません。でも読んでいただければ、採用はただ人を採るという話ではなく、事務所の課題や体制などに深くかかわっていることを納得していただけたのではないでしょうか。自所にとって「いい人」とはどんな人なのか、課題や体制を踏まえたうえで考え、明確にしましょう。採用の成功への道のりが短くなるのを感じるかもしれません。

次回は、求める人がわかったところで、その人に自所を選んでもらうにはどうしたらいいかについて紹介します。


LEALA(レアラ)とは法律事務所向けの案件管理システムです。Salesforceによる世界最高峰の技術基盤と、実務経験15年以上の現役弁護士の知見が融合し、法律事務所の収益や依頼者満足度など、成果を最大化する完成度の高い機能を提供します。さらに、継続的に機能が進化していきます。もし課題が業務が多いということであれば、業務を効率化し時間的、心理的な余裕をもったあと、採用の必要性やどのような人を採用したいのかについて考えることができるかもしれません。LEALAにご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。資料をご覧になりたい方はこちらです。

 

著者情報:
鈴木陽子
株式会社レアラ マーケティング シニアマネージャー
多業界において長年BtoB・BtoCマーケティングに従事


監修/協力:
金 大翔
株式会社レアラ セールス シニアマネージャー
複数社で営業・事業開発に従事後、コンサルティング業務を経てレアラに参画

 

 

 

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