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公開日 2026/08/31  更新日 2026/08/31

もし法律事務所サイトを見直すなら—36項目の4つのSTEP

もし法律事務所サイトを見直すなら—36項目の4つのSTEP

 

 

株式会社レアラのマーケティング・シニアマネージャーです。「企業法務系法律事務所 ウェブマーケティング実態調査 2026」の結果を、6回シリーズで紹介してきました。前回は、36の調査項目のうち、どの項目がAIの推薦と連動していたのかについて紹介しました。最終回である今回は、36項目を「取り組む順番」で整理した結果を紹介します。

 

 

この調査では、企業法務を主に扱う法律事務所70事務所のウェブサイトを、BtoBサイトに求められることを法律事務所に当てはめた36項目のチェックリストで確認しました。連載や調査の結果にふれて、自所のサイトでも何かやってみようと思ったとき、最初に迷うのは「どれから手をつけるか」ではないでしょうか。AIが推薦する法律事務所を選ぶための判断材料は、掲載したくても準備に時間がかかることを考えると、すぐにでも対応可能なことについても検討したいと思うかもしれません。調査結果の分析過程で、調査項目である36項目を、業界での実施状況と効果の2つの軸で、4つのSTEPに整理しました。ここでは、どのような整理になったかについて説明します。

 

  • 36項目を「取り組む順番」で整理した4つのSTEP
  • 4つのSTEPを参考にした、取り組む優先順位の決め方

 

サイト改善の検討ポイントは普及率と効果

整理の軸は2つです。1つは、業界でどのくらいの事務所が実施しているかという普及率。もう1つは、実証されている顧客獲得への効果です(第3回「企業の担当者が注目する情報—法律事務所サイトの掲載状況」参照)。この2つで36項目を整理すると、以下の4つのSTEPに分かれることがわかりました。

STEP 1:業界の8割以上が実施している項目
スマホ対応やSSL(httpsで始まるURL)、分野別ページなどが入ります。もし、自所サイトがまだ対応していない場合は、最初に取り組みたい項目です。ほとんどの事務所が対応している項目は、複数のサイトを閲覧する企業担当者にとっても「あって当たり前」という感覚になっていると考えられます。そのため、対応していないサイトは、あって当たり前のものがないという理由で、すぐに離脱されてしまうかもしれません。

STEP 2:半数以上の事務所が実施済みで、効果も確認されている項目
問い合わせフォームや弁護士の顔写真などが入ります。サイトを訪れた企業の担当者の立場でいえば、「誰に相談することになるのか」「どうやって連絡すればよいのか」がすぐわかる状態にする、ということです。業界の半数以上が対応している項目なので、まだ対応していない場合は、参考にできる他所の実例も見つけやすく、どのように対応したらいいのかのイメージが付きやすいといえるでしょう。

STEP 3:本調査で効果が実測できているのに実施している事務所が半数未満の項目
資料ダウンロード(7%)や顧問先実績(14%)などがここに入ります。実施している事務所が少ないため、STEP 1・2のように参考にできる他所サイトもあまりなく、また、対応するとしても準備に時間がかかる可能性が高いのが特徴です。これらの情報はAIの推薦との連動が強いため(第5回「AIに推薦される法律事務所—サイト情報との連動を実測」参照)、準備に時間がかかってもトライする価値はあるといえるでしょう。

STEP 4:業界の外の調査で効果が実証されているのに実施している事務所が2〜3割の項目
強みや専門特化の明示(23〜34%)が入ります。STEP 3は新たにコンテンツを作る、それを掲載する新しいページを作る必要性が高いことに比べると、STEP 4では、これまでの掲載内容の表現をどう変えれば、自所の強みや専門性を伝えることができるのかに重きが置かれるのが特徴です。「自所はどの分野の、どのような依頼に応えてきた事務所か」を改めて所内で確認し、言葉にしていきましょう。

 

4つのSTEPを参考に自所サイトで取り組む優先順位を決める

4つのSTEPは、自所サイトの状況を客観的に把握するための確認の順番としても活用できます。まず、STEP 1とSTEP 2の項目が自所のサイトにそろっているかを確認します。多くの事務所がすでに対応している項目なので、確認が比較的進めやすいといえるでしょう。そのあと、STEP 3とSTEP 4の対応できているところ、対応できていないところを確認していきます。すべてのSTEPでの確認が終わったら、加えて、自所として対応したいところ、対応不要と思うところを検討しましょう。すべてを揃えることが重要なのではなく、自所サイトに必要なこと、必要ではないことを整理し、必要なことについては優先順位を決めていく—このSTEPと項目は、それを決めていくための参考材料として活用できるのです。

 

調査結果は「きっかけ」と「道しるべ」

全6回にわたって、「企業法務系法律事務所 ウェブマーケティング実態調査 2026」の結果を紹介してきました。調査はユーザー視点で、サイトに求めるものを基本として、①実際の企業法務系法律事務所のウェブサイトの現状はどうなっているのか調べること、②AIに推薦される事務所のウェブサイトの特徴を①の調査結果から導き出すこと、③BtoBサイトの先行研究と調査結果を比べることで、この業界のウェブサイトについてこれからの可能性を探すこと、という3つの目的をもって行いました。

この調査結果で伝えたかったことは、2つ。1つは、この調査結果により自所サイトを見直す必要性があるかないかを法律事務所が検討するきっかけにしてもらうこと。そして2つめが、もし、見直そうと考えた時、自所サイトをどのような視点で見直すのか、どの部分から対応していくのかを考えるための参考、一つの「道しるべ」として調査結果を利用してもらうことです。

環境が変われば、人が変われば、状況が変わる。状況が目まぐるしく変わる市場においてマーケティングに「必ず」という正解はありません。だからといって闇雲にやればいいというわけでもありません。現状(法律事務所のウェブサイトの傾向やAIの動向)の把握と先行研究からの示唆をまとめた今回の調査結果により、法律事務所が、闇雲ではなく、軸を持った施策をしていくためのサポートが少しでもできていたら幸いです。

この調査の結果はダウンロードが可能です。ご興味がありましたら、ぜひこちらからダウンロードしてください。また、調査結果の理解を深めていただくために、2026年9月16日(水)18:00より「AIはどの法律事務所を推薦するのか—実測データが示す“選ばれるサイト”の共通点」と題したセミナーを開催します。AIからの回答では、調査対象事務所だけでなく大規模事務所の名も挙げられています。質問によって挙げられる事務所がどう異なるかなどセミナーならではの情報もありますので、ぜひご参加をご検討ください。セミナー情報及び申し込みはこちらからご覧いただけます。

 

LEALA(レアラ)は幅広い法律事務所業務に対応した生産性と依頼者満足度の向上を実現する案件管理システムです。マーケティングにも活用できます。各ポータルサイトや各種広告施策からの流入・受任・売上比率をリアルタイムに可視化し、マーケティングの結果を定量データとして分析、効果的な施策を導き出すことが可能です。他の法律事務所の案件管理の事例だけでなく、マーケティングとしてどのように活用しているのかについてご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。
資料一覧からダウンロードいただくことも可能です。

 

著者情報

鈴木陽子
株式会社レアラ マーケティング シニアマネージャー
多業界において長年BtoB・BtoCマーケティングに従事
市場調査会社を含め調査業務の経験多数。本調査の設計・実査・分析を担当

 

 

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