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公開日 2026/08/10  更新日 2026/08/10

システム導入がうまくいく法律事務所は、導入前に何をしているのか

システム導入がうまくいく法律事務所は、導入前に何をしているのか

 

 

株式会社レアラのマーケティング・シニアマネージャーです。レアラのセールス・シニアマネージャーにインタビューした「法律事務所がシステム導入を成功させるためにおさえておきたいこと」を7回シリーズで紹介しています。第6回である前回は、システム導入を成功させている法律事務所が心がけていることについて説明しました。最終回である今回は、成功するために法律事務所内でどんなことをしているかについて紹介します。

 

 

導入のきっかけはあったとしてもシステム導入を検討し、サービス提供会社に問い合わせるまでの道のりは、スムーズではない場合もあるかもしれません。もちろん問い合わせた後も導入に至るまでにはいくつかの壁を乗り越える必要もあるでしょう。システム導入の提案者が誰かによってもシステム導入までの道のりは異なるでしょう。ここでは、システム導入に成功している法律事務所が事務所内でどのような動きをしているのかについて、誰がシステム導入を提案(希望)したのかという提案者別に紹介します。

 

  • トップが提案したとき依頼を受けた所員がやるべきこと
  • 弁護士が提案したときのシステム導入への進め方
  • 事務局が提案したときのシステム導入への進め方

 

提案者で異なるシステム導入までの道のり

以前から行われていることだから、先輩たちもやってきたことだからと何の違和感も感じずに業務をしている人もいれば、自分の業務は効率化できるかもしれない、手間を減らす方法を考えないと業務が回らなくなるなど、課題を感じる人もいます。課題を感じ、システムの導入により解決できるかもしれないと思った人が、どんなシステムがあるのかを検索するなどの行動を起こすのが一般的といえるでしょう。

法律事務所の中で、システムの必要性を感じた所員がいたら、すぐにシステム導入の検討に進めるかというと、そういうわけではありません。システム導入には手間も費用も掛かります。そのため、検討以前に必要性はないと判断されてしまう可能性もあるでしょう。そして、システム導入について検討されるかどうかは提案者が誰かによっても異なるといえるのです。

法律事務所の中でシステム導入の提案者と考えられるのは大きく、以下の3つといえるでしょう。

・トップが提案
・弁護士が提案
・事務局が提案

提案者がだれであれ、システムの必要性を感じているからこそ導入の提案をしているので、検討に進みたいと思うのは同じ気持ちです。では、どうすれば検討段階に至ることができるのでしょうか。システム導入の成功に向けて法律事務所が事務所内でやっていることを、提案者別にみていきましょう。

 

法律事務所のトップがシステム導入を提案する場合

トップは言わずもがな、法律事務所内の最大の権限を持っている人です。トップがシステムを導入すると提言すれば、反対する人はいないでしょう。システム導入をスムーズに進めるには、提案者として最適な人であるといえます。

ただ、トップといっても法律事務所の規模によって普段やっていることが異なります。規模の比較的小さい事務所であれば、トップであっても一弁護士としての業務が多いため弁護士がシステムに求める具体的なことがわかったうえでシステム導入を進めようとするでしょう。事務局との距離が比較的近いとも考えられ、事務局の業務についても知ることができる場合もあるでしょう。そして、自分が必要だと思っている機能があるかを自分で直接サービス提供会社へ問い合わせるかもしれません。このような事務所はシステム導入の検討、導入はスムーズに進む可能性が高いでしょう。

ただし、どれだけ現場がわかっていても各弁護士、事務局のすべての課題が理解できている場合ばかりではないかもしれません。そのため、スムーズに進んだとしても、システム選択の際にはトップに情報共有を依頼し、自分たちの求める機能があるか否かの確認は必要といえるでしょう。

もちろん、トップが決断してもシステム探しなどの対応からは他の弁護士や事務局に依頼する場合もあります。その際は、自分たちの課題を整理し、自所全体の効率化、発展ができるシステムを選択するようにしましょう。

一方、比較的大規模な事務所になると、トップが現場に近い場合ばかりではなくなります。実際現場でどのような課題を抱えているのかを十分に理解するほどの距離感はないかもしれません。また大規模事務所であれば、すでに自所開発のシステムを使用している可能性も高く、そのシステムをバージョンアップするのか、また他社が提供しているシステムに切り替えるかを現場の弁護士が検討し、トップに提案する流れのほうが可能性として高いといえるでしょう。

トップがシステム導入の提案者で、検討がスムーズに進むのは主に中小規模の法律事務所であるといえるかもしれません。しかし、スムーズに進む環境であってもシステム導入のための課題や要因の整理などはしっかり行いましょう。

 

弁護士がシステム導入を提案する場合

弁護士が自身の業務を進めるうえで課題を感じ、システム導入を検討する、これは最も多いケースといえるでしょう。ただ提案する弁護士の事務所内での立ち位置によって、スムーズに進められるかどうかに差が出てくる可能性があります。

トップに近い立ち位置の弁護士であれば、先述のトップの提案の時のようにスムーズに進むかもしれません。一方、若手の弁護士など自分のあげた声を事務所内に広げることが簡単ではない立場の場合はどうでしょう。いきなりシステムを導入したいといっても、反応してくれる所員は少ないかもしれません。

弁護士がシステム導入を提案する場合、導入を進めるために有効なことは以下の3つと考えられます。

 

  • 同じ課題を持つ弁護士を探し、賛同者を増やす
  • 課題を数値化する
  • 事務所全体に効果があることを示す

 

一つずつ見ていきましょう

 

同じ課題を持つ弁護士を探し、賛同者を増やす

自分一人が課題と感じている場合と、複数人が同じ課題を感じている場合では、事務所内への伝わり方が異なります。自分が課題と感じていることは、他の弁護士も課題に感じているはずと思うのであれば、そのように感じている弁護士を探しましょう。一度に何人もに声をかけても、自分が話しやすい、賛同してくれそうと感じる人から一人ずつ声をかけていくのも、自分の立ち位置や事務所内の雰囲気で、効果のありそうなやり方を選び、同じ課題を持ち、システム導入により効果が期待できると賛同してくれる人を増やしていくのがいいでしょう。

同じ課題を持たず、システム導入に興味を示さない弁護士もいるかもしれません。しかし、話を聞いていけば、実は別の点で課題を感じている場合もあります。それがシステム導入で解決できる課題であるかを確認し、解決方法などを共有していきましょう。3つの心がけで説明したように、興味関心を示さない理由を知ることで賛同者に変えていくことができるかもしれません。

 

課題を数値化する

3つの心がけのところでも紹介しましたが、数値化することは効果が高いといえます。例えば目的のファイル、データを探すのに平均〇分かかっている、月に△案件に対応すると、〇〇分の時間をデータ探しに使っていることになる。システムを導入することで〇〇分の時間を本来の案件対応に充てられる。所属弁護士全員に換算すると・・・などです。今はこれだけの無駄が起きている システムを入れるとこれだけのメリットがあるというのを数字で経営層にアプローチするのは重要なポイントといえます。
複数の課題についてこのように数値化できると、さらに説得力が増すでしょう。

 

事務所全体に効果があることを示す

法律事務所は弁護士の業務だけで成り立っているわけではありません。事務局の業務にも目を向けることが大切です。どこに課題があるのか、数値化できないかを検討するのがいいでしょう。システムを導入することで、弁護士の業務に加え、事務局の業務の効率化にもつながり、事務所全体に効果があることを伝えるとシステム導入がスムーズに進む可能性が高くなります。

 

事務局がシステム導入を提案する場合

業務の効率化に課題を感じているのは、事務局のほうが多いかもしれません。弁護士ごとに異なるフォーマットを使っていたり、同じ案件の同じ会議なのにタイムチャージに登録されている時間が先生ごとに異なっていたり、業務をする前に、正確なデータにする調整作業に時間を取られていることが多いというのが現状でしょう。事務局としては、この調整作業の時間を減らせたら業務がスムーズに進められるのにと考えることは不思議なことではなく、それがシステムを導入することで解決できるなら、導入の検討をしたいと思うでしょう。うまくシステム導入を進めるためのポイントは以下の2つです。

 

  • いきなりトップに提案することは避ける
  • まずは若手の弁護士に理解を求める

 

いきなりトップに提案することは避ける

事務所によって異なる場合もありますが、一般的に事務局がいきなり事務所のトップに提案をするというのは簡単なこととはいえないでしょう。事務局との距離が遠ければ、事務局の業務状況をトップが把握しているとは考えられず、システムを導入したい理由などの詳細を聞く前に、必要ないと一蹴されてしまう可能性もあります。そのため、トップと距離が近い、またはトップと事務局との関係性構築ができている場合を除き、トップにいきなり提案するのは避けるのがいいでしょう。

 

まずは若手の弁護士に理解を求める

事務局提案のシステム導入をスムーズに進めるには、事務局の業務に関心を持ってくれて、状況を理解してくれる弁護士に相談し、味方になってもらうのが最も進めやすいやり方といえます。

相談相手は、話しやすい弁護士を選ぶのがいいでしょう。特に若手の弁護士は、システムなどIT系への抵抗感が少ないこと、環境の変化の激しい時代に育ってきたこともあり問題意識に共感してくれるなど、相談した際に耳を傾けてくれる可能性が高いといえます。弁護士が状況を理解して、システムの必要性を感じ、他の弁護士やトップに話してくれたら、事務局が直接伝えるよりも、システム導入に向けて進行する可能性は高くなるでしょう。

事務局内で悩まず、まずは先生を味方につける、これが事務局がシステムの必要性を感じた時に真っ先にやるべきことといえるでしょう。

 

システム導入に躊躇する法律事務所に向けて

システムの導入には手間や費用が掛かります。誰が提案者であれ、これまでのコラムで述べてきたように、システムを導入するには課題を洗い出し、その要因を特定して、何をシステムで解決していくのかなどを整理してから導入するのが、システム導入を成功に導くことには重要であるといえます。

一方で、「すぐにでもこの課題を解決したいのだから他の課題を整理している時間はない」「今使用できている他のツールがあるんだから、必要な機能だけを追加できるツールがあればいい」「多様な機能は現時点では必要なく、自所は現時点でそこまでの機能を備えたシステムを利用するフェーズではない」など、いろいろな理由でシステムを選択・導入することに躊躇する法律事務所もあるでしょう。

もちろん1機能だけを求めること自体が悪いことではありません。しかし、思い出してほしいことが2点。

1.業務はつながっている(情報の連携が必要)
2.一つうまくいくと、次もやってみたくなる

上記を考慮すると、たとえ直近の課題の解決に必要な機能が一つであったとしても、情報の連携、一元化ができ、多様な機能が備えたシステムを最初から選んでおくことをお勧めします。

他のツールや十分な機能を備えていないシステムを選択し、導入後に、業務を進めながら、上記の2点を実感する法律事務所もあります。数年後に機能が多く情報連携も可能なシステムを導入しようとすると、数年間のうちに溜まったデータの移行費用などがふくらみ、数年前より手間や費用が多分にかかってしまうという結果になることもあります。

たとえ、大きな変更に躊躇し、1機能から始めたいと考えたとしても、将来のことまで考えてシステムを選択することを忘れないようにしましょう。

 

最適なシステムを選択・導入するためには、所内の賛同を得ることが欠かせない

システム導入に至るまでの道のりは提案者が誰かによって、変わってきます。しかし、自所全体の業務効率や成長を考えての提案であれば、所内に賛同者を見つけることができるでしょう。賛同者を増やしていき、賛同者とともに自所に適したシステムを選択し、導入までたどり着きましょう。そして導入後は、所内への浸透・定着にも気を配りましょう。導入後の効果を実感できる所員が増えれば、ますますシステムが利用され効果も高まっていくでしょう。

レアラのセールス・シニアマネージャーだから伝えられる、システム導入を成功させるために法律事務所でできることをお伝えしてきました。
セールス・シニアマネージャーには、営業経験から伝えることができる商談時に心がけたいことなどもインタビューしていますので、今後アップしていく予定です。楽しみにしていてください。

 

LEALA(レアラ)とは法律事務所向けの案件管理システムです。Salesforceによる世界最高峰の技術基盤と、実務経験15年以上の現役弁護士の知見が融合し、法律事務所の収益や依頼者満足度など、成果を最大化する完成度の高い機能をていきょうします。さらに、継続的に機能が進化していきます。現時点で課題と感じているものが1つであっても、これまでの経験から、他の課題を洗い出すためのサポートができるかもしれません。
LEALAにご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。資料をご覧になりたい方はこちらです。

 

著者情報

鈴木陽子
株式会社レアラ マーケティング シニアマネージャー
多業界において長年BtoB・BtoCマーケティングに従事

監修/協力

金 大翔
株式会社レアラ セールス シニアマネージャー
複数社で営業・事業開発に従事後、コンサルティング業務を経てレアラに参画

 

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