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公開日 2026/10/01 更新日 2026/10/01

法律事務所のシステム導入、本当のゴールとは

法律事務所のシステム導入、本当のゴールとは

 

 

株式会社レアラのマーケティング・シニアマネージャーです。レアラのカスタマーサクセス(CS)・シニアマネージャーにインタビューした「法律事務所がシステム導入を成功させるには」について5回シリーズで紹介していきます。前回はシステム導入で回避できる3つのリスクについて紹介しました。シリーズ最終回である今回は、システム導入にあるゴール、そしてゴールの先のゴールについて紹介します。

 

 

システムを導入する目的、ゴールは業務効率化であるという事務所も多いでしょう。ゴールで得られるのはそれだけでしょうか。また、ゴールの先のゴールにはどんなことが待っているのでしょうか。ここでは、システム導入のゴール、ゴールの先のゴールについて紹介します。

 

  • システム導入のゴールとは何か
  • ゴールの先にあるゴールとは何か
  • 成功している事務所はどんな成果を得ているのか

 

システム導入のゴールは「楽になる未来」

システム導入のゴールにあるのは、「楽になる未来」です。それはどんな未来なのでしょうか。

 

  • 業務の効率化
  • 業務フローの統一
  • 業務負荷からの解放

 

一つずつ見ていきます。

 

業務の効率化

これはシステム導入のゴールとして、真っ先に挙げられるものでしょう。第3回「法律事務所のシステム導入「それって必要ですか?」が成功のカギ」でも紹介したように、システムを導入する前には、二重登録や、本来の業務には不要かもしれない作業などに時間を取られていることも多かったといえるでしょう。業務フローを言葉、文字にしなければ、無駄な作業があったことさえ、気が付かなかったかもしれません。システムを導入し、事務所内に定着していく中で、これらの課題が解消されることは間違いありません。

第4回「法律事務所がシステム導入で見落としがちな3つのリスク」で紹介した属人化のリスクも解消されます。どこに何があるか、知っている人に聞かないとわからない、ということがなくなります。またはめったに使用しないファイルなどは毎回探すために時間を費やしているなどの無駄な時間も不要になります。すべてシステムにあるからです。

そしてシステムは業務としてつながっている資料等がすぐに取り出せるような仕組みにもなっています。最初から連携されていれば、あとになって、この資料が必要だったと慌てる必要もなくなります。

このように無駄をなくすだけでなく、業務の進行をサポートしてくれる、業務効率化の実現はシステム導入におけるもっとも実感できるゴールなのです。そして業務が効率化されると「楽」になるのです。

 

業務フローの統一

システムが定着し、業務フローが統一されるというのも一つのゴールです。業務フローが統一されると、誰もが同じフローで業務を進めるようになります。そして、システムによる業務の「見える化」、つまり、業務の状況などが把握しやすくなるのです。

例えば、支店ごとの業務フローが異なっている際は、支店から挙がってくる情報を待たないと事務所全体の状況が把握できなかったことも、システムで統一されていれば、各支店の状況及び事務所全体の状況をリアルタイムで把握することもできるでしょう。

「見える化」により、遅延しているタスクなども明確になり、期限が迫ってから慌てることも少なくなります。フローが同じなら、共同作業もやりやすくなるでしょう。このように業務フローの統一においても、「楽」な未来が手に入るのです。

 

業務負荷からの解放

業務効率化や業務フローの統一により「楽」になるのは、弁護士だけではありません。経理や事務局も業務負荷から解放されます。もしかしたら、最も「楽」を手に入れるのは事務局かもしれません。

業務フローが統一されていない時は、各弁護士の業務の進め方、ツールの使い方が異なることで、例えば、請求書の作成一つとっても、弁護士への確認や調整に多く時間を取られていたことでしょう。業務フローが統一されることで、確認や調整の時間が不要になります。この業務負荷からの解放は、事務局を「楽」にすることは想像に難くありません。


上記はほんの一部です。業務効率化で「楽」になること、業務フローの統一で「楽」になること、業務負荷からの解放で「楽」になること、他にもたくさんあるでしょう。「楽」になることで、時間がなくてできていなかった本来注力すべき業務への時間も作れるようになります。システムで、たくさんの「楽」になる未来を手に入れましょう。

 

ゴールの先のゴールとは

システム導入におけるゴールが「楽」になる未来だとしたらゴールの先のゴールは何になるのでしょうか。ゴールの先のゴールは法律事務所の成長、利益向上といえます。そのためにシステムができること、対応として考えたいことについてお伝えします。

 

  • システムで経営やマーケティング分析を実施し、利益を拡充
  • 長期的視点の重要性

 

それぞれについて見ていきましょう。

 

システムで経営やマーケティング分析を実施し、利益を拡充

業務の効率化や業務負荷の軽減により、本来注力すべき業務への時間が取れるようになります。では、どこに注力していくのがいいのかを次に考えることでしょう。もちろん顧客とのコミュニケーションなどに時間を費やすことも必要でしょう。一方で事務所全体の視点で考えると、経営状況、マーケティング施策の結果を分析することで、事務所のやるべきことが見えてくるといえます。

法律事務所においてシステムが定着することで、システムには様々なデータが蓄積されていきます。この蓄積されたデータを経営分析やマーケティング分析に活用することができるのです。システムでは、ダッシュボードで経営やマーケティング分析を行うことができます。

ただし、注意することもあります。データが十分蓄積されていないと、情報が不足し偏った傾向を示してしまう可能性があります。そのような状態で分析をして考え出した施策で、効果を得ることは難しいかもしれません。まずは、データを蓄積することを優先しましょう。

 

データの蓄積には時間がかかることに注意する

経営分析をするには業務状況の把握(例えば、どんな分野の案件が多いかなど)、マーケティング分析をするためには、流入経路などの情報が不可欠です。ただ、データの蓄積には時間がかかるということにも注意が必要です。

システムを導入したのだから、すぐに分析可能なデータを揃えられるということではありません。システムの浸透・定着には、まずシステムに慣れることが重要であり、最初からあれもこれも入力することを必須にすると浸透・定着が進まなくなる可能性があるからです。

システムが定着し、「楽」になる未来というゴールが見えていく中で、余裕ができ、分析に必要だと思える情報(業務の詳細な情報やマーケティングの流入経路など)についてもデータの蓄積を始めることができるようになるでしょう。まずは「楽になる未来」というゴールを手に入れて、次のゴール、経営やマーケティング分析をして事務所を成長させる、利益を得るという、この目指すゴールの順番は重要といえるのです。


実際、一年目では必要だと思える情報を全部入れることは難しいといえます。必要な情報を入れられるようになって、分析をするための可視化できるのは、二年目、三年目というのが現実的といえるでしょう。そこで、初めて過去を振り返ることができる、つまりゴールの先のゴールにたどり着くことが可能になるのです。

すぐに分析して結果を出したいと焦る気持ちもあるかもしれませんが、目指すゴールの順番を忘れないようにしましょう。

 

長期視点の重要性

ゴールの先のゴールを目指すには、データの蓄積が大事であり、それには時間がかかることについて説明してきました。これも含めて、ゴールの先のゴールを目指すなら、長期視点を持つことが重要です。具体的に説明しましょう。

これまで他社のシステムを導入していて、うまくいかなかったから(レアラが提供する業務基盤システム)LEALA(レアラ)を導入しようとする際にCSがよく経験することについて紹介します。

LEALAの導入には、これまで使用していたシステムからLEALAへのデータ移行が必要になります。その際、これまで蓄積しているデータ、情報の重要度をきちんと考えているかがすごく大切になってきます。

事務所によっては設立してから何年か経っていれば、その分データがこれまで使用していたシステムに蓄積されています。ゴールの先のゴールを目指すには、この蓄積されたデータが重要であり、過去分のデータがあれば、過去分も含めた経営分析などができるのです。そのためLEALA導入の際に、そのことを意識してデータ移行をする必要があります。

しかし、今動いているものだけをLEALAに移行すればいい、あとから手入力すればいいと安易に考えてしまう事務所があることも事実です。その際、ゴールの先のゴールを見据えるという長期的な視点があれば、過去のデータの重要性に気が付き、今動いているものだけ移行すればいいという発想は生まれないかもしれません。

一方で、データ移行には費用がかかるため、一概に全部を移行したほうが正解だとはいえないというジレンマもあります。そのため、LEALAを導入して何がしたいのか、実現したいのか、という目的達成のために、どこまでのデータが必要なのかを逆算して考えるという判断軸を持ちながら、導入プロジェクトで検討していくことをお勧めします。その際、判断に迷うようなことがあればCSに相談するのもいいでしょう。

ゴールまででいいのか、ゴールの先のゴールを目指すのかを考え、長期視点でデータの移行範囲について検討していきましょう。システム導入後も同様に長期視点をもち、蓄積していくデータについて考えていくのが重要です。

 

成功した事務所が実現している成果とは

では、システムの導入に成功した法律事務所はどのような成果を得ているのでしょうか。ここでは、LEALAを導入している法律事務所からの声で、導入後比較的早くに実感できている、以下の3つについて紹介します。

 

  • 配分
  • リモート勤務
  • 税理士への提出の簡易化

 

それぞれについて見ていきましょう。

 

配分

システム導入に成功している多くの事務所で、成果として喜ばれているのが「配分」です。1人弁護士の事務所ではない限り、数名の弁護士がいれば必ず発生するのが「配分」だといえます。LEALA導入前は、手作業で対応していた事務所も多いのではないでしょうか。エクセルを駆使する、数式を駆使するというような、代表や管理をしている弁護士はかなり苦労していたと聞いています。

LEALAでは、初期設定さえしていれば、自動で配分されて、あとはレポートに出せばいいだけになります。これまで代表や管理している弁護士の「配分」への対応時間が大幅に減って楽になったと言われます。この成果は、システム導入一年後にはすぐに実感できる、システム導入が成功したと感じる大きな一つといえるのです。

 

リモート勤務

海外も含め、リモート勤務を行っている法律事務所も多くあるでしょう。LEALAを導入することでリモート勤務が割と柔軟にできるようになったという声をよく聞きます。具体的には、どこでも働ける、何かあったときにも携帯から見ることができる、携帯からチャッター(LEALAのチャット機能)でサッと依頼を送ることができるなどが挙げられます。弁護士同士、弁護士と事務局のコミュニケーションが簡単で抜け漏れなくできるうえに、情報として残っていくことも喜ばれています。出先や移動時間での事務局への依頼など、場所を選ばない働き方がLEALA導入で可能になったという事務所もあります。

出勤しなくても業務ができるようになったという点では、業務効率というより働き方改革への効果ともいえます。LEALA導入により実現した、リモートでも可能なコミュニケーションスタイルも、導入後早い時期に実感できる成果といえるでしょう。

 

税理士への提出の簡易化

第3回「法律事務所のシステム導入「それって必要ですか?」が成功のカギ」でも例に挙げた、税理士関連の作業についてもシステム導入後早期に実感できる成果といえます。LEALAに入力しておけば、レポートを出して、税理士に提出するだけです。他の会計ツールとの連携によって、会計ツールに情報を取得しにいかなくても、LEALA上で完結するため、税理士に提出するものへの対応が簡易化され、弁護士の工数が削減されることになります。

これについても、多くの事務所から声をいただいており、システム導入後早期に実感できる成果といえます。

 

努力なくして、ゴールの先のゴールは目指せない

システム導入に成功している事務所、成功するための要因について、5回に渡って紹介してきました。

・成功しない共通点
 ・システムを導入すると勝手に楽になるという誤解
 ・運用を変えない
・成功の要因
 ・代表のシステム定着への意気込み
 ・プロジェクトを統括する弁護士の責任感
・成功するための姿勢
 ・業務を言葉・文字にして並べる
 ・本当に必要な業務かという発想と発言
・ゴールの先のゴールへ
 ・データの蓄積が必要

ざっと振り返っただけでも、上記のことが挙げられます。
これらを紹介してきて、伝えられることはただ一つ、システムを導入し、所内に浸透・定着させ、ゴールにたどり着くためには、大小あれど大変だっていうことを前提に導入を決めていく必要があるということです。

弁護士が資格を取るまでの道のりや他のキャリアでも同様に、ゴールを目指して動いていくには、何にも努力しないで、何にも苦労しないで、辛い思いをしないで、お金もかけず、時間もかけず、ゴールにたどり着いた経験のある人はいないのではないでしょうか。

システムも導入後のゴール、ゴールの先のゴールにたどり着くまで、苦労をして進めていくからこそ、成果を手に入れることができるといえるでしょう。
今回のシリーズがシステム導入を検討中、導入しても思ったような成果にたどり着いていない法律事務所の参考になることを願っています。

次回はCS経験者から法律事務所に伝えたい、「信頼に必要なコミュニケーション」について紹介します。

LEALAのカスタマーサクセス(CS)は、法律事務所がLEALAを所内に浸透・定着させていくためのサポート経験を豊富に持っています。だからこそ伝えられるものも多く、システム導入を成功につなげるお手伝いができると信じています。ゴール、そしてゴールの先のゴールに向けて、LEALAについてもっと話を聞いてみたいとLEALAに興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。サービス資料、お役立ち資料はこちらからダウンロードいただけます。

 

著者情報:
鈴木陽子
株式会社レアラ マーケティング シニアマネージャー
多業界において長年BtoB・BtoCマーケティングに従事


監修/協力:
上原真由
株式会社レアラ カスタマーサクセス シニアマネージャー
弁護士事務所勤務や複数の医療系IT企業でのCS業務やマネジメントを経てレアラに参画

 

 

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